Vis Viva
モノが放つエネルギーは、どこからくるのだろう。光によって私はその存在に気が付く。しかし、光源の特定は認知という行動の自覚を促す理論的説明に留まる。私の心を惹きつけるその力は、引力ではなく、モノに内在する魔力である。
放たれたエネルギーは、時空が写真の上で点になろうと関係なく、科学や物理で証明できない運動をしているように見える。その運動が描く軌道の上に、「私」という、いてもいなくても影響の無い存在が確かに存在し、そのエネルギーを能動的に受動するという矛盾を繰り返している。その過程で、私は自己表現のきっかけを見つけ、この作品が生まれた。