Objects Not Defined
美味しい空気、心地よい温度、適度な距離感・・・
あなたが定義できる、曖昧で自由な言葉です。
これらは、異なる場所・時間で撮影された、時空の重なりがない写真です。ここで、私は「大きい写真はワタシの介入が少ない。小さいほど、ワタシの介入が多い。」また、「ワタシ」=被写体に対する私の主体性、と定義します。
被写体が魅力的な対象であるなら、私はなるべくカメラはまっすぐ、正面から写真を撮り、「ワタシ」の介入を最小限に留めます。そうで無い場合、カメラを傾けたり、あえて被写体の一部を切り取って、「ワタシ」の介入を大きくします。
写真を撮ることは、私にとって心地よい体験です。世界は、私とそれ以外、という相互依存の上に成り立ちますが、その上に曖昧で自由なワタシ、アナタ、カレ、、、が存在します。あなたにとって、大きい写真に写る被写体は、小さい写真の被写体より魅力的に見えますか?
誰かがワタシを定義してのみ、この作品は成立します。